【50音blog 】う:歌ーー4歳むすめがずっと歌っている

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むすめがなりたい職業トップ3

来る日も、来る日も、劇場だ。この家は、勝手に、劇場と化している。

我が家の脳内プリンセスの4歳児がおかしいということは、ここでも何度となく書いてきたのだけれど、何よりおかしいのは、もう我が家の誰もそれをおかしいと思わなくなっていることである。たまにハッとして、「いや待ておかしいから。」とせまりくるおかしみに耐えられなくなってしまうことはあれど、普段それは、普通に、そこにある。日常だ。

脳内プリンセスは、普段からあらゆるものになりきっている。最近の「おおきくなったらなりたいもの」トップ3は、「アイカツのひめ」(誰かは知らない)「うたのおねえさん」「ほいくえんのせんせい」である。お分かりいただけるだろうか、3番目になるにつれて就職できる可能性が高くなっていくのが。「うたのおねえさん」の狭き門っぷりはあるにしても、それにしても誰かも知らない「アイカツのひめ」よりは可能性は高いだろう。

しかし、だ。その「アイカツのひめ」にしたところで、むすめはある程度現実路線を考えてのことなのだ。つまり、「エルサ」はもしかして厳しいかもしれない、でも「アイカツのひめ」ならいけるかもしれない、と、4歳ながらに現実を見据えてしまっている。厳しい世の中だ。

誰か知らんけど、アイカツのひめ。

トップ3の職業に共通するもの

さて、このトップ3の職業に共通するものそれは何か。あなたにはバラバラに見えるだろうか。それはプリンセス修行が足りない。よく考えてみてほしい。もっと脳内をプリンセス色にしてほしい。

共通することそれは、歌うことである。全員が、何かしら歌っている。

だからむすめは、夢に向かって、いつも、いかなる時も、ずっと歌っている。何なら、私との会話も歌で伝えようとしてくる。「ママ〜わたしい〜はあ〜 ごはんがあ〜たべたい〜のお〜 きょうのごはんはあ〜 なあ〜にい〜♪」

普通にきけや。

もちろん私はふつうに答える。「こないだいぬい(前職同期)が買ってきてくれた大量の白菜が余ってるから白菜のお好み焼きにしよ。」

するとむすめは答える。いや、歌う。「い〜ぬい〜♪」

歌われてるよ、いぬい君。

毎日この調子である。ずっと、歌っている。でも、家族の誰もが、普通の顔をしている。それぞれが、自分のペースを崩さない。たとえむすめに歌われても、誰も歌いながらは返さない。なかなかシュールな絵だなと思う。

そして、こちらのペースの崩れなさに惑わされることなく、同じく全くペースを崩さないむすめのハートも相当強いなと思う。こちらがどれだけの塩対応をしても(別に塩対応しようと思ってるわけじゃなくてもあんなテンション到底ついていけない)決して折れることなく歌い続ける。

そう、むすめは歌い続ける。

タモリさんはミュージカルを観られないけれど

タモリさんがミュージカルを観られない、というのは有名な話だ。会話が歌になるのにどうも馴染めない、と、タモリさんは言う。「なぜ死ぬ前にハモれるのか」と。たしかに。

いいともにミュージカル女優を呼びながら、「俺は観られない」と言っちゃえるタモリさんがもちろん私は大好きなわけで、そして私もタモさんそれわかる、日常会話が歌になっちゃうとどうも感情移入できない、と、少し思っていた。アナと雪の女王でも、ちょっとそこで歌うのにはついていけない、という場面がややあった。日常に歌が入り込むのは無理があるだろう、と。

しかし気づけば、なんと我が家の日常にはむすめの歌が入り込んでいる。ものすごく自然に、そこにある。なんなんだ、ミュージカルって、実はセリフや思いを歌に託すんじゃなくて、普通にあれが日常として成り立っているのか。アナはエルサに、本当に「雪だるま作ろうー♪」と歌いながら問いかけたのか。もしかしてあれは、ごく普通の光景なのか。

人は大抵、どんなことにも慣れていく。目の前のむすめが、会話をすべて歌で行ってきたとしても、「そういうものか」と受け入れる。少なくとも我が家は全員、普通に受け入れている。日常とはそういうもので、そして思うに多分、家族というのはそういうものだ。たぶんアナとエルサも同じだ。

まあそんなむすめも明日は節分ということで、意味がわかっていなかった0歳児の時を除く1歳児以降の3年間毎年毎年もれなく号泣してきたので明日もコテンパンにやってやろうと思います。楽しみすぎて寝られない。さすがに歌う余裕もなくなるはずである。ふっ。

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