【広島一人旅】西条の酒蔵通りへ行ってみたら天国だった

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いつかの『翼の王国』で見た広島の酒蔵が集う街へ

前回の続き。今回は一人で身軽に来たこともあり、ちょっと遠くへ足を伸ばしてみることに。

目的地は、私の愛読書『翼の王国』で、少し前に見た広島の酒蔵が集う街。詳細は覚えていないのだけれど、これは行きたい!と、思ったのが記憶に残っていた。

ちなみに世の雑誌で一番好きなのは『翼の王国』です。あれを読むためにANAに乗る。何があっても無くならないでほしい、翼の王国。いつか記事を書かせてもらいたい、翼の王国。

おぼろげな記憶を頼りに「広島の歩くグーグル」(前回記事参照)に聞くと、「オッケーグーグル!それは西条の酒蔵通りだね!」と、教えてくれた。サンキューグーグル。

ちなみに歩くグーグルはこの日仕事だったため、ワクワクの一人旅。

近くて遠いけれども空港行きがてら寄るにはグッドな西条

広島駅から西条駅までは、電車で40分くらいなので、軽い二日酔いで朝寝坊気味に目覚め、重い足を頑張って持ち上げて平和公園までランニングに出て、ホテルに戻ってチェックアウトをし、お好み焼きを食べに行き、市街地にお土産を買いに行ってから向かっても、時間的余裕は結構あります。

あと今回は飛行機で広島へ行ったのですが、いかんせん、空港から広島市内というのは遠い。バスで一時間くらい。トータルの時間を考えると、新幹線と飛行機の所要時間並びに金額に差がなさ過ぎて、ANAとJRが何か話し合っているのかと思うレベル。それでいつもどちらにするか悩むのだけれど、やっぱりここで『翼の王国』がモノを言う。つまり『翼の王国』を読むために、飛行機を選択する。どれだけ深い翼の王国愛。

で、ところがどっこいなのですが、この西条というところは、ちょうど広島市内と広島空港の間にあるのですグーグル。

だから、広島旅行の際、最終日に西条に寄り、西条駅から空港へ向かうシャトルバスに乗ると、何かと工程がスムーズ!オッケーグーグル!

一人旅はいつもかすかな不安とともに

ただ、あらかじめ綿密な予定が立てられるタイプではなく、ざっくり行き先を決めたらあとはいつも行き当たりバッタりなので、一人旅の時はいつも、目的地に着いたはいいけれどももんのすごいさびれていて誰もいなかったとか、どこもかしこもシャッターが閉まっていただとか、そういう可能性もものすごく頭をよぎる。

西条駅に着くと、そこには「酒蔵」を推すものが特に何も見当たらず、思わずスマホで「西条 酒蔵」と検索する。隣に歩くグーグルもいない。

でも改札を出たら、小さな案内所があって、ここで「西条酒蔵通り そぞろ歩きマップ」なる地図を手に入れる。ちゃんと酒蔵があるようだ。開いてるか知らんけど。あと、すごいさぶいけど。(気温。)

地図を頼りに、とりあえず①と番号の振られている酒蔵の名前をグーグルマップに打ち込んで、そこを目指す。ところがあとから街の全貌が見えてきてわかったのだけれど、この酒造だけ、いわゆる「酒蔵通り」とは反対方向の、少し外れにある。静かな商店街にポツンと佇む酒蔵①。しかも特に見学できる雰囲気ではない酒蔵①。

飛行機の時間まではまだ随分とある。この町で時間をつぶせるのであろうか。大丈夫か。特にカフェっぽいものも見当たらない。大丈夫か。

煙突が作り出す酒蔵通りの旅情に心踊る

そこからまっすぐ駅の方に歩いてゆくと、だんだん木造りの建物が増えてきて、なんというか奈良のような雰囲気になってくる。ちょっと旅情が出てくる。人通りも少し出てくる。ホッとする。さぶいけど。(気温。)

そうこうしていると見えてきたのが煙突。いい。すごく、いい。周りを見渡すと、同じ形の煙突が数本見える。酒蔵だ・・・これは、酒蔵だ・・!(あたりまえだ)

煙突が伸びる酒蔵の一つ、「賀茂鶴酒造」というところに入ってみる。白壁にすごく趣がある。ここでは試飲の日本酒がたくさん置いてあって自由に飲めるようになっていた。一人だからね酔っ払っては大変なので少しずつ!いただきました。少しずつ!って一番美味しい、何でも・・・。すごく美味しい。これはちょっと天国なんじゃないかと思い始める。

こういう瞬間がたまらなくて、またほぼ無計画な旅に出てしまう、私は。

歩いていてわかったのだけれど、見学できる酒蔵には、こういう看板が出ている。こういうとこは中に入って試飲ができたり、お土産が買えたりする。(良い子の皆さんはそういうことはあらかじめ調べて行った方がいい)

(※酒蔵の開放予定はこちらで調べられます!)

そして酒蔵通りに行ったん出てしまえば、地図がなくても(私みたいに地図が読めなくても)煙突を頼りに歩いていけば、いろんな酒蔵にたどり着く。ふらふら歩くだけで楽しいって、すごくいい。方向音痴には。

たぶん天国なのだここは。

この「賀茂泉酒造」というところだけは少し離れているので、グーグルマップ(本物)に入れた方がたどり着きやすい。ここに「酒泉館」というカフェのようなところが併設されていて、ここで「日本酒のみくらべセット」というものをいただく。

これで、400円くらい、確か。天国なのかな。

このガラスのおちょこがかわいかったので、買って帰ることに。2個で300円くらい。天国なのかな。

だいたいの酒蔵を巡ったあたりで、「歩くグーグル」であるところの友人から、仕事が終わったからそっちまで行くよ、と、連絡が来る。

歩くグーグルはフットワークも軽いのである。ちょっとした距離だろうと思って後から調べたら市内から30キロもあった。仕事かえりにちょっとこれる距離ではない。まあ、歩くグーグルだから来られるけど。

なんせ30キロの距離を移動してくる友人を待つ時間が空いたので、通りすがりに見つけたカフェで一休み。

酒蔵があるところ=水が美味しい。どこでも日本酒と一緒にお水が置かれていたのだけれど、このお水が本当にまろやかで美味しい。お水買って帰りたいくらい。でも買って帰るとまた味が変わってしまうのだろうな。

お水が美味しいので、コーヒーも美味しい。カフェから聞こえる広島弁に、和む。方言っていいですね。私はすっかり標準語に染まってしまったので。(うそつけ)

「鮓や大東」のカウンターでお寿司!

車でびゅいんときてくれた歩くグーグルと合流し、昨日とはうって変わっておされなお寿司やさんで。

わたしたち、二人でカウンターでお寿司食べるようになったんだね・・・!と、泣きながらお寿司をいただく。

それでもってこれがまた感動スペクタクルの美味しさでした・・・。東京で食べたら軽く倍の値段すると思う。どれもこれも美味しかった、ほんとうに。ていねいな和食って、素晴らしい。

ここでももちろん日本酒。母さんのちょっとしたごほうび。いや、ごぼうびが過ぎるけど。

一人で、大切な人を思う瞬間

日本にはまだまだ、知らないけれどすてきな場所や、少し足を伸ばせば信じられないくらい美味しいお料理が食べられるところがあるのだなと、また思う。ふだん、自分が見ている世界なんて、ほんの小さなものなんだ。そして、その土地それぞれに、それぞれの人生がある。それはいつでもなんだか、不思議な気持ちにさせられる事実だなと思う。

一人で来た場所を、その景色を、今度は今ここにいない大切な人たちに見せてあげよう、と思う。大切な人と一緒に見る景色ももちろん素晴らしいのだけれど、今いない大切な人を思う、誰かにこれを見せてあげたいなと思う、その瞬間が、一人旅の好きなところだなあと思う。

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